議会報告

[議会報告]平成25年6月定例会 – 教育課題、親の養育力向上、玉川学園地域コミュニティバス南ルート、町田駅周辺のバリアフリー、外部監査導入の成果について

[平成25年 6月定例会(第2回)-06月17日-06号]

 

1. 教育課題について
2. 親の養育力向上について
3. 玉川学園地域コミュニティバス南ルートについて
4. 町田駅周辺のバリアフリーについて
5. 外部監査導入の成果について

 

◆14番(新井克尚) 通告に基づき、一般質問を行います。
1、教育課題について。
市内小・中学校での体罰の状況について、件数と内容をお聞かせいただきたいと思います。
次に、それに対する町田市における取り組みについて具体的にお聞かせください。
あわせて、子供の様々な教育に関する相談や、不登校などの教育課題の取り組みについて、お聞かせください。
最後に、親と子の関わりについて、おやじの会などの活動を含めお答えください。
表題2、親の養育力向上について。
ここでは保育園での取り組みを伺いたいと思います。この件に関しまして調査にご協力をいただきました担当部局並びに保育園の皆様方には本当にお世話になりまして、感謝を申し上げる次第でございます。
質問内容は、現状と今後の方向性をお聞かせくださいというものです。
続きまして、表題3、玉川学園地域コミュニティバス南ルートについてでございます。
私、玉川学園八丁目でございまして、まさに地元のルートであります。東ルート、北ルートは順調に運行しておりますが、南ルートの話はなかなか進まない状況にございます。地元にお住まいのお年寄りの方からも、本当に楽しみにしている、いつごろ通るんだい、まだまだ先なのかというようなお話も、お問い合わせもいただいております。ですので、お伺いいたします。現状と今後の課題は何でしょうか、お答えください。
続きまして、表題4、町田駅周辺のバリアフリーについてでございます。
皆様にぜひ想像していただきたいんですけれども、皆様方は足腰の非常に悪いお年寄りの方です。坂道を上るのも下るのも大変きついという状況の中で、町田駅、小田急線の改札の中にいます。これから金子園のほうに行ってお茶を買おうと思います。どのルートを通りますでしょうか。坂道を上るのも下るのもきついとなると、5差路のマクドナルドから上がっていくのもちょっとつらいなと。中央改札口から出てデパートのモディの間を上がっていくような形になると思うんですが、それは確かに一番速いかな。でも、上るより下るほうが楽かなと思うと、小田急トラベルさんの前をずっと通って、交番の階段の横の通路を通って、エレベーターで上に上がってから回って、久美堂の横を通って回っていかなきゃいけないという状況になります。
商都町田を目指すこの町田の町で、やはりお年寄りが買い物しやすい環境をいかにつくっていくかというのも大事なのではないかと思います。例えば森野に買い物に行くときはどうでしょうか。スロープが確かにありますけれども、坂道はなかなかきつい。JRのほうで考えていくと、エスカレーターでおりることはできますが、そこからまた坂道で上らなければいけない。やはりこういった坂道を通らなければいけないお年寄りの気持ちを考えると、もっともっと歩きやすい町をつくっていかなければならないのではないかというふうに考えております。
そのうちの1つの解決策といたしまして、小田急町田駅の改札を出て南側商店街、久美堂の方面、こちらに出るためには階段を上らなければいけないという状況になっております。将来的にこちらのほうにエレベーター、エスカレーターが設置されることによって、より商都町田に近づくのではないかというふうに考えております。
そこで、町田駅周辺のバリアフリーについて、現状と今後の方向性についてお伺いいたします。
表題5、外部監査導入の成果についてでございます。
こちらについては、どのような成果が出たかをお答えいただければと思います。
なお、再質問については表題3、4、5、1、2の順番で行いますので、よろしくお願いいたします。
以上で壇上よりの質問といたします。

◎市長(石阪丈一) 新井議員のご質問にお答えをいたします。
私のほうからは、項目の5番目、外部監査導入の成果についてのどのような成果が出せたかというお尋ねにお答えをいたします。
包括外部監査制度は、2007年度から導入をいたしまして、昨年まで計6回実施をされております。監査のテーマといたしましては、下水道事業やごみ処理など個別の事業、あるいは全庁にわたる監査テーマとして土地の取得、処分、管理、それから補助金などがございます。包括外部監査の導入の効果でございます。何よりその報告内容が今後の行政運営に寄与する貴重な指摘、意見であり、また、外部からの視点で評価をいただくことによりまして、職員の意識改革にもつながっていると考えております。
包括外部監査で示された事務の改善や規定の整備を求める指摘、意見につきましては、包括外部監査の結果に基づく事業見直し方針というものを定めまして、全庁的に取り組みを実施しているところでございます。その具体的な事例といたしましては、施設の利用料金について、受益者負担の適正化の基本方針に基づく定期的な見直しを実施した例がございます。また、補助金の交付事業につきましても、補助要綱の条文にサンセット、自動的に終わるという意味ですが、サンセット項目を導入するということで定期的な見直しに取り組んでいるところでございます。
包括外部監査指摘事項に対する取り組みによって上げられている効果というものでございますが、主なものとして2007年度の土地の取得、処分、管理への監査の指摘に対する取り組みを進めたことによりまして、2012年度までに処分をいたしました土地の売却代金は累計で6億2,000万円となっております。翌年2008年度の補助金交付事業への監査の指摘に対する見直しでは、2011年度の予算編成時に約3,000万円を縮減し、以降2012年度、2013年度においても引き続き補助金の見直しを継続し、効果を上げているところでございます。
なお、町田市は、全国市民オンブズマン連絡会議が公表いたしました2010年版包括外部監査の通信簿及び2011年版包括外部監査の通信簿の自治体措置評価、先ほどの指摘事項に対する対応ということですが、自治体措置評価において模範賞を受賞いたしました。
2010年版で申しますと、対象が113の自治体が包括外部監査を実施し、そのうち1割強の13団体が受賞、賞を受けております。2011年版は対象118自治体中、これは2団体、私どもを含めた全国で2団体が受賞しております。これは包括外部監査で受けた指摘事項に対する対応の速さ、それから改善結果、取り組み状況などを市民にわかりやすく説明したことについて、外部からも一定の評価を得ることができたものというふうに考えているところでございます。
その他の項目につきましては、教育委員会及び担当からお答えを申し上げます。

◎教育長(渋谷友克) 私からは、項目1の教育課題についてのご質問についてお答えをいたします。
その1点目、市内小・中学校での体罰の状況についてでございますけれども、議員のおっしゃる体罰の状況と申しますのは、先ごろ東京都教育委員会から発表された体罰調査のことだと理解をいたしまして、その件についてお答えをしたいと存じます。
この体罰調査でございますけれども、対象期間を昨年度1年間といたしたもので、町田市からは小学校2校、中学校1校について計3件の体罰の事実を報告いたしております。その状況でございますが、いずれも体罰を行った者は教員で、授業中に行われております。3校ともに保護者会を開催し、経過や今後の対応等について説明を行ったところでございます。保護者からは、今後も体罰防止を徹底してほしいという意見とともに、速やかに保護者会を開催したことを評価する、そういう声もいただいたところでございます。
なお、東京都の公表がございました翌日、5月24日に町田市のホームページの中に「東京都教育委員会が公表した体罰調査結果について」という表題で、3件報告したことに加えて昨年度取り組んだ内容、それから今年度取り組んだ内容及び今後取り組む内容について公開をしているところでございます。
続いて2点目、町田市における取り組みについてでございますが、町田市における体罰防止の取り組みにつきましては、まず昨年12月、大阪の高等学校における体罰事故の報道を受けまして、冬季の休業が明けた1月9日に、体罰防止について全校に改めて周知を図りました。
また、2月にはFC町田ゼルビアの顧問を講師といたしまして、コーチングのあり方について研修会を行いました。この研修では、中学校全校からそれぞれ部活動指導教員各3名と、小学校からもそれぞれ教員各1名が参加しておりまして、受講後は各学校におきまして学校全体に伝える伝達研修を実施しているところでございます。研修の内容といたしましては、部活動指導における指導のあり方、子どもの自主性を尊重したよりよい指導のあり方などにつきまして、スポーツ指導におけるコーチングの観点から講義をしていただいたところでございます。
そのほか、町田市教育委員会発行の「人権教育だより」には、体罰防止に関する内容を記載いたしまして全教員に配付するとともに、「広報まちだ」には子どもの悩み相談機関の紹介記事を掲載いたしまして、相談内容に体罰を加えております。
なお、毎月の定例校長会、副校長会におきまして、体罰の防止の周知徹底を図っておりまして、さらに5月23日には、今回の調査結果の公表を踏まえまして、改めて体罰防止について通知をし、徹底を図ったところでございます。今年度新たに1年次から3年次までの若手教員育成研修、それから人権教育研修などにおきまして、体罰防止に関する研修を実施してまいります。
続いて3点目、子供の様々な教育に関する相談や、不登校などの教育課題の取り組みについてでございますが、教育センターで行っております教育相談では、不登校、いじめ、体罰、発達にかかわる相談など、さまざまな悩みの相談を臨床心理士が受けておりますけれども、昨年の8月から土曜日相談を開始いたしまして、相談日数をふやしました。さらに、4月からは教育相談員を2名増員して相談を受け付けております。また、今年度からは教育センターに3名のスクールソーシャルワーカーを置き、児童や生徒が抱える学校や日常生活における悩みについての相談を受けておりまして、家庭、学校、関係機関に働きかけることで問題の解決を支援しているところでございます。
さらに、不登校児童生徒に対しましては、学校への復帰を支援する小学校適応指導教室、これはけやき教室と称しておりますが、これに加えまして、今月3日から新たに中学校のほうの適応指導教室、こちらはくすのき教室と称しておりますが、これを教育センターに新たに開設いたしました。また、問題行動を繰り返す生徒に対しましては、一定期間個別の指導を行うことで問題行動を改善し、健全な学校生活が送れることを目的といたしましたまちだJUKUを、中学校適応指導教室と同様に今月3日から新たに教育センターに開設をいたしました。
これら教育課題に対する対応につきましては、今申し上げた新しい事業も含め、今後とも事業効果の検証に努めまして充実を図ってまいりたいというふうに考えております。
最後に4点目でございます。親と子の関わりについてお尋ねをいただきました。中でもおやじの会等の活動についても含めてお答えするようにというお話でございました。
おやじの会でございますけれども、市内では現在小学校14校、中学校5校で組織されております。主な活動内容でございますが、学校行事の運営の支援、学校施設の修繕の支援、地域パトロールへの参加、おやじの会主催の交流イベントの開催などでございます。
活動の成果といたしましては、小学校では親子で話す機会がふえ、家庭において学校の話が多くなった。ふだんかかわることが少ない児童生徒同士や家庭同士が交流することで新たな人間関係を築くことができ、日常の学校生活における潤滑剤となったなどの成果が報告をされております。また、中学校では、父親たちが大勢でパトロールすることにより、学校間の生徒のトラブルやいじめにつながりかねない様子を未然に防ぐことができたというような報告もいただいているところでございます。
こういったことから、学校の教育活動や地域の青少年健全育成への父親の参画が推進されることによって、保護者相互の親睦、学校職員と保護者のかかわりがふえ、学校、家庭、地域の連携が深まっていることがうかがえると思います。おやじの会は、学校の地域における担い手として大きな存在となっておりまして、その成果につきましては今後校長会を通して周知してまいりたいと存じます。
以上でございます。

◎子ども生活部長(吉川正志) 項目2、親の養育力向上についての現状と今後の方向性はについてお答えします。
子どもを預けている園の保育の様子をよく理解してもらうことを目的として、保育参加事業を実施しております。公立保育園は7園全てで実施しております。市内の私立保育園に確認したところ、56園中28園で実施しております。保育参加事業は、公立保育園では10年ぐらい前から実施しており、それまでは保育の様子を見るだけの保育参観を行っておりましたが、実際に保育士とともに1日保育に参加してもらうスタイルに変えております。市立町田保育園では、年度の初めに各クラス3日間の予定を提示し、全保護者に参加してもらっているとのことです。最近では父母で参加するケースもふえていると聞いております。また、かつては5日間に分けたこともあったようですが、さまざまな紆余曲折を繰り返しまして、現在のスタイルになっているとのことです。
またもう1つ、山崎保育園では、客観的に保育を見たいという保護者のニーズもあるため、保育参加、保育参観、両方事業として実施しております。いずれにいたしましても、今後の実施方法につきましては、ご指摘の養育力向上といった視点も含め、各保育園を中心によりよい方法を検討していければと考えております。
以上です。

◎都市づくり部長(渋谷晴久) 項目3、玉川学園地域コミュニティバス南ルートについての現状と今後の課題は何かについてお答えいたします。
当該運行路線は、警視庁と協議を重ねているところですが、バスがすれ違うために必要な道路幅員5.66メートルを確保できない区間が全線約2.6キロメートルのうち約5%、120メートルございます。道路幅員が確保できない区間については、警視庁との協議の中で安全対策を付すことが運行の条件となっております。現在、玉川学園コミュニティバス推進委員会、警視庁、道路管理者と可能な限りの道路幅員の確保、この地域を運行する自動車、自家用車などが安全で安心して通行できるような走行ルールづくりとその周知、注意看板の設置やカーブミラーの増設などの安全対策について協議を行い、早期運行実現に向けて進めているところでございます。
続きまして、項目4の町田駅周辺のバリアフリーについての現状と今後の方向性はについてお答えいたします。
町田市では、2011年11月に町田駅周辺地区バリアフリー基本構想を策定し、地下歩道のエレベーターや手すりの設置など、バリアフリー化を推進しているところでございます。バリアフリー基本構想の策定に当たっては、関係事業者と調整し、短期、中期、長期的に実施可能な事業を位置づけております。小田急町田駅南口から南側商店街に出る階段につきましては、バリアフリー基本構想での位置づけはございませんので、お尋ねの場所での新たなエレベーターやエスカレーターの設置の予定はございません。
なお、町田駅周辺では既に町田地下歩道の町田駅前交番前とPOPビル前の2カ所にエレベーターを設置しております。
以上でございます。

◆14番(新井克尚) それでは、表題3、玉ちゃんバスの南ルートから再質問させていただきます。
4点質問いたします。では、これはいつごろから運行になるのかというのがまず1点目。
2点目が、南ルートを運行するバス事業者が決まっているのかどうか。
そして、3点目は、2013年度の予算が確保できないと思うんですが、どのように今後なっていくのか。
そして、4点目が2013年度中に運行は可能なのかどうか。
以上4点、お聞かせください。

◎都市づくり部長(渋谷晴久) では、質問4つについてお答えいたします。
まず1点目でございますけれども、いつごろから運行になるのでしょうかというご質問でございますけれども、現在、警視庁との協議の中では、先ほどもご説明しましたけれども、さまざまな条件が課せられております。ソフト面での安全対策やハード面での可能な限りの道路幅員の確保などの走行環境が整った時点が運行と考えております。早期運行実現となるよう、玉川学園コミュニティバス推進委員会とともに進めてまいります。
2つ目の玉ちゃんバスの事業者は決まっているのかというご質問でございますけれども、現在未定でございます。
それから、2013年度の予算でございますけれども、2013年度予算については、警視庁などとの協議を進めている状況ですので、予算計上はされておりません。今後、協議が調い次第進めていきたいと考えております。
2013年度中に運行できるのかというご質問でございますけれども、運行させるためには、工事設計委託や走行環境整備工事を行い、同時に、バス事業者の決定やバス車両の購入、それからバス事業者が行う国土交通省関東運輸局への認可申請などがございます。あわせますと、最低でも半年以上は時間を要しますので、2013年度中については難しいと考えております。
以上です。

◆14番(新井克尚) 2013年度中は厳しいということでございまして、やはり地元のお年寄りの方は本当に楽しみにしておりますので、引き続きご努力をいただきまして、一日も早い運行をお願いいたしまして、この項目は終わりにさせていただきます。
続きまして、表題4、町田駅周辺のバリアフリーについてでございます。確かにエスカレーター、エレベーター、各地についているものもありますが、いろいろなアクセスを考えると、まだまだ足りないのではないかというふうにも思います。
では、今現在、町田駅周辺地区のバリアフリー基本構想に基づいて実施した主な事業をまず教えていただいてよろしいでしょうか。

◎都市づくり部長(渋谷晴久) ただいまのご質問でございますけれども、主な事業でございますけれども、先ほども申し上げましたエレベーターの設置でございます。それから、位置といたしましては、先ほどの繰り返しになりますけれども、町田駅前交番前、POPビル前、それからペデストリアンデッキのパリオビル前のエレベーターを設置しております。そのほかに町田駅前通りで視覚障がい者誘導ブロックの設置や歩道勾配の改善なども行っております。
次に、公安委員会が実施する交通安全事業でございますけれども、町田バスセンター前の交差点、それから町田市役所前交差点に音響機能つき信号機が設置されました。実施した事業は以上でございます。

◆14番(新井克尚) 基本構想に基づいてさまざまなご努力をいただいていることはわかりました。この基本構想は、ちょっと遠回りになっても段差がないような形で現地にたどり着くことができるような、そういった構想になっていると思いますが、やはりアクセスを考えたときに、どういうルートで通うことができれば、より商店の発展につながるのか、町田の商業の発展につながるのかという観点を、この基本構想の中に入れることもなかなか難しいでしょうし、それをもとに今からまた新しい計画をつくるのはなかなか難しいと思います。
ということで、町田駅周辺のバリアフリー基本構想に今後、小田急町田駅南口から商店街に出る階段のエレベーター、エスカレーター化という位置づけ的なものというのはできるんでしょうか、できればお願いしたいんですけれども。

◎都市づくり部長(渋谷晴久) 現在、バリアフリー基本構想、10地区の最終段階になっておりまして、一番最初に町田駅周辺地区を策定しておりますけれども、この基本構想の今後の進め方なんですけれども、進行管理と評価を今後行ってまいります。将来的には、新たな施策や改善策を講じていく予定でございますが、当面は現行のバリアフリー基本構想で設定した事業から順次実施してまいります。
今回ご指摘の南側商店街に出るためのエレベーター、エスカレーターというご指摘でございますけれども、この設置につきましては、こちらの市民の皆様を初めといたしました利用者の方のサービスレベルの一層の向上という観点から、小田急電鉄株式会社のほうに働きかけてまいりたいというふうに考えております。
以上です。

◆14番(新井克尚) 土地の問題もありますし、誰がランニングコストをどうするのかといういろいろな問題が出てくると思いますが、町田駅からいろいろなところに買い物に行ってほしい、あそこがまさしくアクセスの一番最初になるところになるわけです。そこからどういうふうなルートを通れば、より買い物していただきやすいのか、あの3つぐらいある階段のうち1つに上りのエスカレーターがつくだけでも大分変わってくるのかなというふうには思うんですけれども、まだまだ課題が多い話ではあると思いますので、ぜひ引き続き進めていただければと思います。この項目については以上で終わります。
続きまして表題5、外部監査導入の成果についてでございます。模範賞についていろいろ伺おうと思ったら、壇上で市長から詳細なご説明をいただきまして、大変理解できました。ありがとうございます。
再質問は、施設利用料の見直しも今回外部監査の項目に入っておりましたが、それに対する効果はどのくらいのものだったのか。そして、2012年度、2013年度の予算編成時で補助金交付事業、こちらの見直しも入っておりましたので、その額はどれぐらいのものになったのか、お聞かせいただければと思います。

◎政策経営部長(髙橋豊) まず、施設利用料につきましては、外部監査のサービス原価の範囲の明確化という指摘に対応するため、使用料の算定方法の見直し、料金改定を行いました。その結果、2011年度の市民センターなどの使用料収入が前年度決算比で約1,200万円の増となっております。
また、次に補助金交付事業の見直し額につきましては、前年度の当初予算との比較の数字になりますが、2012年度予算では約400万円、2013年度予算では約3,700万円それぞれ下回っており、継続して効果を上げております。
以上です。

◆14番(新井克尚) 外部監査を導入していただいて、しっかりとした効果が出ているのと同時に、さらに客観的に見て、ただやりっ放しではなく、すばらしいことをしているという評価も、外の目から見てもさらに評価をいただいているということが明らかになりました。引き続き、この外部監査制度を活用いたしまして、よりよい市政の運営をしていただければと思います。この項目については以上でございます。
続きまして表題1でございます。教育課題について、教育長からご答弁をいただきまして、学校と親との信頼関係をしっかりと構築されるために行動されていることを理解いたしました。やはりすぐに行動すること、情報を開示すること、これが何よりも大事であるというふうに考えております。何か問題が起きたときに、ついつい隠したくなるとか、情報がなかなか出てこない、これはすぐに不信感を生んでまいります。ですので、この町田市教育委員会の皆さんのとられた行動というのは本当に素早い、迅速な対応、そして、それが最も保護者の皆様に信頼を得る行動であるということを実感した次第でございます。
そして、おやじの会についてのお話もいただきました。中学校では、父親たちが大勢でいろいろすることによって学校間の生徒のトラブルとか、いじめにつながりかねない様子を未然に防ぐことができたといった報告もあるということでございました。この父親同士のネットワーク、もちろんひとり親の家庭もいらっしゃるので、全てはなかなか難しいかもしれませんが、自分のおやじと友達のおやじがつながっていると思うだけで、例えばあいつのことをいじめてやろうとは全く思わないわけであります。
今、地域コミュニティーがどうも学校を中心に、学校の周りに先生がいて、先生のさらに外に個別につながった家族があるような、それをどう1つの地域コミュニティーにしていくのかというところが、ずっと私がこの本会議場でも教育については質問をしてまいりました。この状況をつくり上げるのが、やはり理想の学校を中心としたコミュニティーづくりかなというふうに考えております。
まさにこのおやじの会というのは、実際に私も南大谷のおやじの会に何度か参加させていただいていますけれども、子どもを通じておやじたちが学校の中で仲よくなって、一緒に酒を飲むのが目的だという話をされていました。でも、それによって自分たちがわいわいやっている周りに自分たちの子どもたちが遊んでいる、そういう環境をつくり上げることによって、それぞれの家庭が仲よくなるし、子ども同士も仲よくなるし、そこで新たな地域コミュニティーが生まれていくというのが本当にすばらしいなというのを実感した次第でございます。
今回、教育長からいただいた答弁、そのあたりを本当に明確にしていただきまして、ありがとうございます。このお話を前提に表題2に移りたいと思います。
保育の参加のお話でございました。市では7園あるところで全て行っている。私立では56園あるうち、28園で実施をしているということでございました。10年前から見るだけの参観を変えて、町田市の保育園では3日間予定して、全保護者がその3日間の中で保育を実際に体験されているということですね。これをすることによって、子どもが保育園でどのように過ごしているのかということを知ることもできますし、また、保育園としても外の目が入ってくるということもあるので、そういった緊張感もしくは信頼関係をつくり上げることができるということになると思います。
ここで私が提案したいのは、各園それぞれ全部に行っていただきたい。全保護者に行っていただきたい。集団で見るのではなく、1日に1人8時間、1園につき1人もしくは1部屋に対して1人、一体何を狙っているのかと申しますと、保育園の保育士さんの大変さであったり、子どもたちの自由さ、伸び伸びとした姿、自分の子どもがほかの子どもたちとどういうふうに接しているのか、どんな生活をしているのか、それを知っていただくことによって親の養育力を向上したいというのがまず1点目であります。
2つ目の目的は、それによって地域コミュニティーを再生するというものであります。なぜ親の養育力を向上させることが地域コミュニティーの再生につながるのか、先ほどの表題1の質問からつながってくるわけでありますけれども、おいおい説明をさせていただきます。
手法についてお話をさせていただきました。1日保育者体験、これを集団ではなく1人、お父さんだけ、お母さんだけ、これを毎年行っていただく。日程がずらっとある中で、1日につき1人だけ、もしくは1部屋につき1人だけ。なぜこうするのか、やはり集団でいると保育士さんの大変さが分散されてしまって、どこまで大変なのかがなかなかわからない。そして、親同士のなれ合いというのも生まれてくる可能性もある。実際に本当に保育士さんの大変さというものを実感していただきたいというところから提案をさせていただいております。
その背景でございますけれども、実際にこれは保育園から聞いた話でございます。保育園で5日間子どもを預かりました。最初はかみつくような子どもだった。でも、5日間、一生懸命保育をすることでだんだん穏やかになってきた。週末48時間、親に子どもを預けるのが心配だと保育士さんが言う時代です。せっかく5日間いい保育をしても、月曜日にまたかみつくようになって戻ってくる。せっかくおしりがきれいになったと思ったら、週末でまた赤くただれて戻ってくる。家庭と保育園が本末転倒になってきている。
もう1つ、実は保育園だけではないんです。これは幼稚園の方からも聞きました。幼稚園というと、彼のような気がしますけれども、彼ではない幼稚園の方から聞きましたけれども、幼稚園をサービス業と考えている保護者もたくさんいます。決して保育園だけの問題ではありません。毎年、若い先生は精神的につぶされ、今では幼稚園の先生を目指す人は少数です。顧問弁護士をつけていますし、職員全員に訴訟の保険も掛けています。保護者が大人になり切れていない、現代の象徴的問題と考えています。
こういったお話の背景に、改善策として提案をさせていただきました。この養育力向上の保育園1日保育体験プログラムを通じて、親心を育てていただきたいというのが狙いでございます。ただし、やはり嫌がる親御さんもいらっしゃる。実際、これは埼玉県のほうで松居和さんという方が教育委員をやられていたときに、全部でやろうということで取り入れられたんですね。もちろん、嫌がる親御さんもいた。
実際に嫌がる親御さん、どういうお話をされていたか。1日保育体験、年に1回、保育園の場合は8時間、親が1人ずつ園児に囲まれ過ごす。親が全員参加でお願いしたんですけれども、半数の方は嫌がりました。会社を休んで8時間、しかも1日1人、1部屋に1人、それはきつい。ただ、残りの半数の方が、では、私、ここでやりますと書き込んでくださるんですね。そうすると、それにつられて残りの3割ぐらいの方が、じゃ、私もやろうかしらということで書き込んでくれるそうなんです。
そうすると、残りの2割がどうか。この残りの2割の子は、保育体験が始まっていくと、子どもがお父さん、いつ来るの、お母さん、いつ来るのと言い始めるそうなんです。そういうふうに言われるようになったときに、保育士さんからお子さんが喜びますよ、本当に喜びますよと言うと、じゃ、ちょっと時間をつくって行こうかなとなるそうなんですね。なので、3日間にまとめてどおんというのは運営上としてはいいかもしれませんが、より保育をしっかりと体験してもらうという意味では、1日につき1人のほうが私は効果が高いのではないかというふうに考えております。1年、ほぼ全てこれで参加をしていただくことができた。
参加した親御さんの感想なんですけれども、文句がほとんど出なかったそうであります。感想文に判こで押したかのように、保育園への感謝の気持ちが書かれていたそうであります。これを卒園まで三、四回繰り返すと、その一家の人生も変わるし、親と保育園との信頼関係も相当変わったそうであります。
それでは、ここで保育体験をされた保護者の方のアンケートを少しご紹介させていただきたいと思います。32人の子どもたちをまとめる先生の大変さが身にしみてわかりました。でも、とっても楽しい1日でした。5歳児のお母さんの声です。
とても元気な子どもたちについていくのが精いっぱいでした。友達とのかかわりや1日の保育内容を知ることができて、よい体験になりました。本気で怒りたくなるときもありましたが、抑えつつ、自分の子どもにないものを持っているんだと思うようにしています。先生は早くという言葉を使っていませんでしたね。子どもに考えさせて待っているという大切なことを教えていただきました。保育のほかに事務的なお仕事もたくさんあると思います。どうぞこれからもよろしくお願いいたします。これも5歳児のお母さんの声です。
今までたくさんの子どもたちと長時間過ごしたことがなかったですが、1人1人の個性があり、それをまとめて指導していくことは大変だと思いました。おやつや給食は一生懸命手づくりをしていただいてありがとうございます。愛情のこもった給食を食べさせていただいていることを実感しました。日ごろ大人だけの社会で生活していたんだなと実感しました。子どもにも子どもの社会があって、1人1人に考えや言いたいことがある。もう少し子どもの言っていることに耳を傾けたいと思います。

◎子ども生活部長(吉川正志) 貴重なご意見をいただきまして、ありがとうございます。それからまた、保護者の方の感想も大変すばらしいもので、保育士たちにとってもすばらしい力になるのだと思います。
議員ご提案の中の1日1人ずつ参加ということ、正直言いまして、時間的、物理的に許せば一番よろしいかなと思います。ただ、ご存じのように、実習生、それから職場体験の中学生などを受け入れたり、また、行事をさまざま行っていますので、行事当日の日もしくはその前後の練習する期間もありますので、なかなか日程が難しいというのが現実かなという気がいたします。
しかし、さまざまな保護者の方、働いている時間とか、いろんな事情がございますので、現場の保育士を中心に、一歩でもよりよい方向でできるように検討していきたいと思います。
以上です。

◆14番(新井克尚) ありがとうございます。土地によってさまざまな事情もあるかと思いますし、その園によっても抱えている事情は変わってくると思います。全て一律に入れるということは難しいかもしれませんが、できない理由を並べ始めてしまうと、だからできないということにつながりかねません。実際にやられている自治体もあるということを考えますと、そういった事例もぜひ研究していただいて、では、どうやったらできたのかというところも含めて研究をしていただき、そして導入に向けて一歩進めていただければと思っております。それについて、もし市長から感想があれば、お聞かせをいただきたいと思います。

◎市長(石阪丈一) 議員ご指摘のとおり、できないことを並べると結構指の数が足りなくなるんですが、できることを見つけるという基本的な考え方でやっていくべきだと思います。親が考えているよりも、子どもは表現をしませんが、いろんなことを考えています。
私の例では、まだ2歳――3歳だったかな――の息子が知的障がい――統合保育というんですけれども――の子と朝ずっと一緒に来るので、園に入ってもその子のことを面倒見ているんですね。まだ2つ3つでそれができるんです。これは子どもに教わりました。そういう意味で、1日いればもっとたくさんのことが理解できるかなというふうに今議員のご指摘で思い起こしたところであります。

◆14番(新井克尚) ありがとうございます。実際、教育委員会のほうで取り組んでいただいたように、迅速に対応していくことで保護者と学校との信頼関係を築き上げてきた。これは、やはりすごく大事なことでありまして、保育園はあくまで子どもを預かってもらうサービスだ、この考え方をまず変えていただかなければ、保護者と園との信頼関係というのは生まれないと私は思うんですね。
その生まれさせるためのツールとして保育体験があって、その保育体験を通じると、実は親心が育っている。親心が育っていく中で、さらに地域の親として育っていく家庭をつくり上げることができるという意味では、本当にすばらしい内容だと思っております。市長からも1日ということが本当に大事だという話もございました。本当にありがとうございます。ぜひできる理由を、どうやったらできるのかというのを1つ1つ研究していただき、推進していただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。

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