[平成22年12月定例会(第4回)−12月09日-05号]
FC町田ゼルビアへの支援について
◆14番( 新井克尚) FC町田ゼルビアがJリーグに昇格をすることは多くの市民の夢であり、この町の町づくりを考える上で大きな希望であると考えております。私にとってももちろん夢であり、夢ある町づくりは公約でもあります。そんな中、昇格ができなかったというニュースは心から残念でした。
私は、だれに責任があるというわけではないと思っております。そんな中にあって、新聞記事の中にありましたけれども、市長はこの件について遺憾の意を表していました。謙虚な姿勢で結果を真摯に受けとめ物事に取り組み、現状の中で最善の道を探し、そして示していく。石阪市長はまさにこの町のリーダーであると私は感激をいたしました。
先ほどの質問は、さまざまな経緯がありながら、市はゼルビアのJリーグ昇格に向け全力を尽くしてきたということを引き出した大変すばらしいものであったと思います。さすが誕生日ですね。おめでとうございます。
それはそれといたしまして、通告いたしましたので改めて伺います。
1、FC町田ゼルビアへの支援について、これまでの経過と今後の方向性を問う。
壇上からは以上です。
◎市長(石阪丈一) 新井議員のご質問にお答えいたします。
FC町田ゼルビアへの支援について、これまでの経過と今後の方向性を問うということについてお答えを申し上げます。
FC町田ゼルビアへの支援につきましては、現在所属する日本フットボールリーグ、JFLの試合開催における町田市立の陸上競技場の優先利用、あるいは「広報まちだ」、町田市公式ホームページで試合やチームの情報をお知らせして支援の意思を内外に広くお示ししているところでございます。また、町田にJリーグクラブをののぼり旗を初めとしたチームの応援フラッグを町田駅のペデストリアンデッキや市内各施設で掲げているところでございます。
現在、町田市立陸上競技場をJリーグの試合が開催できる競技場にするためにはどのような改修をいつまでに行っていけばよいのか、具体的に検討しております。Jリーグの試合会場として使用されている競技場の新築や改修に携わった経験のあるコンサルタントに依頼して今年度中に基本計画の策定を行います。この基本計画策定後は、この計画を踏まえ、議会の皆さんにお諮りしながら、FC町田ゼルビアができる限り早い段階でJリーグに昇格できるよう、改修における設計等具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。今後も多くの市民の期待にこたえるべく、引き続きFC町田ゼルビアのJリーグへの昇格を積極的に支援し、市民生活の活性化につなげていきたいと考えております。市議会の皆様方のご理解、ご支援をよろしくお願い申し上げます。
◆14番( 新井克尚) 先ほどはこれまでの経過についての質問がたくさんございましたので、私からはこれからの質問をさせていただきたいと思います。
ただいま市長の答弁の中に本年度中に基本計画の策定という言葉がございました。この点についてもう少し詳しくお聞かせをいただければと思います。よろしくお願いします。
◎副市長(浜佳葉子) 基本計画の策定についてでございますが、今回の断念をせざるを得なかったに至るまでの経過の反省を踏まえまして、先ほど市長からの答弁にもございましたように、Jリーグの試合会場に関する施設整備の経験の豊富なコンサルタントに協力を依頼しまして、具体的にJリーグと施設基準、あるいはJリーグがスタジアムに求めるものを詳細に確認しながら、Jリーグの試合会場にふさわしいJ2昇格がかなう競技場にしていくためにどのような改修が必要かという詳細な検討を進めてまいりたいと思っております。事業費につきましては、公園の施設整備のための検討を行う予算を年度当初でちょうだいしておりますので、この野津田の陸上競技場は公園施設でございますので、この費用を充てまして競技場の検討の費用とさせていただきたいと思っております。
この基本計画は、これも先ほど市長から申し上げましたように、今年度中を目途に策定をしたいと思っておりますので、検討の状況につきましては議会にも適宜ご報告をさせていただきながら進めてまいりたいと思っております。この計画策定後は、これに基づきまして具体的に施設整備を進めていきたいというふうに考えておりますので、これにつきましても議会ともよくご相談をしながら進めてまいりたいというふうに考えております。
◆14番( 新井克尚) これまでの反省を踏まえてということでしたので、次は万全を期すというふうに私は受けとめました。ぜひ細かい計画を決定次第議会のほうにもご報告をいただきまして、Jリーグに昇格できる、そういった基準をしっかりと満たしたものを市民とともにつくり上げていければと私も考えております。
次に、多くの市民の期待にこたえるべくという言葉が市長の答弁の中にございましたけれども、市長は、スポーツによる夢のあるまちづくり、こちらを掲げていらっしゃいますが、どのように行っていくのかをここであえてお聞かせいただければと思います。
◎市長(石阪丈一) 私どもは、スポーツ振興計画でも示しておりますが、スポーツを通じて町と人と地域が1つになるということを掲げております。サッカーに限らず、フットサルについても町田市はホームタウンとしているチームを持っております。野球についても大変多くの成績を残しております。それから陸上についても、さらにその他多くのスポーツが盛んな町であります。そのスポーツを軸として町の活性化を図るというのが私の基本的な考え方であります。
そういう意味では、今、陸上競技場の改修の問題もございますが、さまざまな施設整備を通じて活性化をしていくというのも1つの考え方でございます。現在、スポーツの関係の団体の皆さんからさまざまなご要望をいただいておりますので、そうしたものを今後の計画に反映させていき、さらにスポーツの活性化を図ってまいりたいというふうに考えております。
◆14番( 新井克尚) サッカーに限らずほかのスポーツもというお話でございましたが、その中で、まずFC町田ゼルビアが果たす役割、意義をどうとらえているかをお聞かせください。
◎市長(石阪丈一) さまざまスポーツがある中でFC町田ゼルビアの果たす役割というご質問でございます。FC町田ゼルビアは、既にこれは何年もそうなんですが、地域の方々と一緒になって地域のさまざまな活動に貢献をされているということでございます。そういう意味では、先ほど申しましたスポーツを通じて地域、市民が1つになるという、既にその役割を果たしている、言ってしまえば先導的な役割を果たしているというふうに思っております。そういう意味で、身近なチーム、あるいは町田オリジナルと言ったほうがいいんでしょうか、そういうチームが全国的な活躍をするというのは市民にとっても誇りでありますし、そしてまた子どもたちにとっても大きな夢を実現する具体的に見えるチームでありますので、そのことは大変意義が大きいというふうに考えております。
以上であります。
◆14番( 新井克尚) 多くのJリーグチームが企業が母体となって、その後ホームタウンを探して落下傘のようにおりてくるという例が多い中で、FC町田ゼルビアは、町田サッカー協会がFC町田の小学生チーム、ジュニアユース、ユーストップチームというように、Jリーグができる以前から長い期間をつくってきたものでございます。そのトップチームがゼルビアであり、企業を母体として落下傘のようにおりていくというようなチームとは根本的に違うと、まさに純粋な町田の市民チームという特徴がある。今、市長からご答弁いただいた内容はまさしく同じ内容であると感じておりますが、これがこのゼルビアが目指すもの、Jリーグが掲げる100年構想や市のスポーツ振興計画に定める、この今お話しいただいたスポーツで人と町が1つになるということとリンクしていると思いますが、その点について市長の感想をぜひお聞かせいただきたいんですが。
◎市長(石阪丈一) 今回のJ2昇格の件については本当に残念でありますが、その際Jリーグ側からは、この町田ゼルビアについては、Jリーグが掲げる100年構想というんでしょうか、あるいは地域に根差したチームであるという大変前向きな評価をいただいております。その事はJリーグの目指しているものとゼルビアが一致しておりましたよということを前置きで言っていただいておりますので、そういう意味で私どもはこれがJリーグ構想に最もふさわしいチームであるというふうに私も認識はしているところであります。
◆14番( 新井克尚) 私も全く同じ感想でございまして、そういう意味では本当にこのスタジアムの件は悔やまれてならないので、次回、反省を踏まえた上でということで、本当に市民の皆様方の後押しをいただきながらJリーグ昇格に向けて進めていきたいという決意をまた新たにしたところでございます。
そして、サッカーに限らずという話がございましたので、あえてここで質問させていただきますけれども、この改修はもちろんゼルビア昇格だけのものではない、さまざまなスポーツ、もちろん国体も含めてというお話がございましたので、ほかのスポーツについても市長からお話をいただければと思います。
◎都市づくり部長(浅沼修) 今お話がございました。この改修はゼルビアだけのものではないですよねということでございます。これは野津田陸上競技場のみならず、スポーツ振興計画の中でスポーツをする楽しみと見る楽しみというものがございます。この中で野津田におきましては、サッカーのみならず、当然陸上競技、またはラグビー等が楽しめる、また見ることができるということがございます。またあわせて小野路の野球場の整備でございますが、こういうものも行っております。それと成瀬のクリーンセンターのテニスコートでございますが、これは夜間の照明施設を整備したことにより夜間でもテニスが楽しめるということで、これは本年の11月1日から楽しむということができるようになりました。今後とも整備に関しましては、見る楽しみ、または行う楽しみということを考えて整備してまいりたいと思います。
以上でございます。
◆14番( 新井克尚) 今回大きなテーマとして陸上競技場の改修が挙がっておりますが、さまざまなスポーツに対してもやはり同じように予算を投じて施設整備なりしているということが明らかになったわけでありますけれども、この野津田陸上競技場の改修というのは本当にゼルビアのJ2昇格だけのためにやるということではないということなんですけれども、それ以外の改修というのは特に今考えられていないのでしょうか。
◎都市づくり部長(浅沼修) この野津田の陸上競技場に関しましては、当然陸上競技場でございますので、ゼルビアがサッカーは当然できるようにはなります。しかし、この競技場の中でさまざまな市民が楽しめるスポーツができるということでのスタンスをとるということでの考えでございます。
それと、陸上競技場でございますので、トラック等につきましてもきれいにしまして、皆さんの楽しく見る、またはスポーツをするということで今後も考えてございます。
以上でございます。
◆14番( 新井克尚) トラックの話、これはトラックなのでまさしく陸上競技であって、サッカーは関係ないところになると思うんですが、これはもう改修が必要だったということなんですか。
◎都市づくり部長(浅沼修) この陸上競技場のトラックにつきましても改修をさせていただいて、皆さんのスポーツをするということで楽しんでいただければと思ってございますので、よろしくお願いします。
以上です。
◎副市長(浜佳葉子) 少し補足をさせていただきますと、野津田の陸上競技場のトラックにつきましては、陸上施設としての公認の基準を満たしたトラックでございましたが、今ちょっと表面が傷んでおりまして公認が切れた状態で、公式記録が出せない競技場になってしまっております。これはやはりせっかくの陸上競技場としては市民の期待にこたえられないというふうに考えておりますので、公認がとれるような改修をこの機会にあわせて行いたいというふうに考えております。
◆14番( 新井克尚) ありがとうございます。さまざまなスポーツ関連施設、照明をつけたり改修をしたりという中で、陸上競技場についてもやはり大規模な改修が必要な時期であったということで、今回このゼルビア昇格に合わせた施設基準も達成しつつ、陸上競技でも記録がしっかりととれるような形に改修をするということで、やはりこういったものは余りばらばらやるよりも一度にやったほうが税金の無駄遣いをしなくて済むだろうと思いますので、こういったことを市民のスポーツ振興のために進めていこうという計画であるということが確認されて、ぜひ双方ともに進めていただきたいなと思った次第でございます。
それで、ゼルビアの話に戻しますけれども、日経新聞の記事、Jリーグ昇格について、「『J』加入に競技場の壁」「町田ゼルビア、改修後も基準届かず」「市の追加支援カギ」と。これに限らず多くの新聞に取り上げられました。
町田ではこういう状況でありましたけれども、片や隣の相模原市、S.C.相模原、飛び級というお話を伺っております。なぜ隣の相模原はこういう条件になったのか、どういう状況があったのかを把握されていらっしゃればお話をお聞かせください。
◎文化スポーツ振興部長(森和秋) お隣相模原市におきますS.C.相模原というサッカーチームがありまして、今回、ことし飛び級制度、これは正式に言いますと、Jリーグ加盟を標榜するクラブに対する優遇措置と、通称飛び級制度というような制度で、この制度をJリーグ側も7年ぶりに適用すると、特例中の特例事項をお隣の相模原のチームには適用したと。これはなぜそういうふうな特例のことが行われたかといいますと、これも私も新聞だとか何かの情報になりますが、Jリーグ側が現地調査をしたところ、すべて問題ないと。このすべてというのは、調査項目が9つあったと、9つあって、このことはすべてクリアできたと。特に相模原の麻溝公園の競技場を本拠としておりますので、この改修、要するにJリーグ基準により近づけるスタジアム整備を相模原市は今後進めていくということで大きな評価を得たということであります。
このように、相模原市においては、麻溝公園内にある競技場の整備を平成23年度以降の計画も含めて63億円の事業費を投じて進めるなど、市民を挙げてS.C.相模原を応援している、このような状況があるということをお聞きしております。
それから、相模原市議会においては、議会全員の方で議員連盟をつくりまして支えるという形で応援をしているということを聞いております。
以上です。
◆14番( 新井克尚) 相模原市では行政がもちろん全力を尽くして施設整備を行うと。ハード面の整備を行うと同時に議会側もそれをサポートし、そして市民が何よりJリーグに上がることを期待していると。まさしく行政、議会、市民が一体となって臨んでいるからこそ、それをJリーグが評価したということであろうと思います。これは同じことを町田に当てはめれば、施設整備をやっぱり進めていこう、みんなで進めていこうという機運が必要なんだろうと、私はそういうメッセージに受け取りました。
議員連盟というお話がございました。Jリーグに昇格しているチームは実は結構議員連盟をつくっているところが多いんですね。実はちょっと一覧を持っておりまして、ガイナーレ鳥取、これはJFLから2011年J2に昇格をしたチームですが、スポーツ振興議員連というのが38人中26人の議員さんでつくられているそうです。V・ファーレン長崎、Vファーレンを応援する議員連盟、これは長崎県議会のほうですけれども、45人中37人の議員さんが入られているようで、ただいまS.C.相模原も話がございました。52人中52人、これは100%ですね。あとファジアーノ岡山FC、55人中42人、がんばれ!ファジアーノ岡山県議会応援団というのを結成されているそうです。今現在J1にいるチーム、川崎フロンターレもフロンターレを応援する議員の会というのが63人中58人川崎はあるそうですし、ベガルタ仙台、これも57人中55人、スポーツ市議の会、アビスパ福岡、アビスパ福岡支援議員連盟、63人中55人、やはり市民だけ、行政だけでは回らない。
やはり行政が提案したものを議員が承認するからこそその予算が通るわけで、その議会が応援しないとなると、Jリーグに昇格をするのも難しいという判断がもしかしたらされるのではないかということであるならば、やはり大切なのはだれが悪いのかという犯人探しをするということではなくて、市民運動から始まって、市民の夢である私たちの応援するFC町田ゼルビアがJ2に昇格できる条件を市民も行政も、そして議会も一丸となって一刻も早く整えることであると私は考えております。
市民においては町田ゼルビアを支える会が立ち上がりました。Jリーグ加盟の支援を求める署名は今現在約2万5,000筆集まっているようですし、行政側からも今強い決意をいただいているところでございます。残るは議会ということになるんだと思いますが、もちろん全員というのはなかなか難しいのではないかと思います。予算の配分こそが政治であり、そこに主義主張がある。意見が分かれるのは当然であると思います。ですが、議会では、本会議場では明らかにならないお話といたしまして、そういう議員さんたちもサッカーは好きだし、ゼルビアのことは応援しているよというお話をいただいております。多くの市民の夢であるということは間違いのない事実であります。あえてここでそのことをご報告させていただきました。
私はゼルビアへの応援は町づくりだと考えております。鹿島がいい例です。チームを応援するに当たり、若干町の治安を乱していたような人たちも巻き込んで、この町からJリーグのチームをつくるぞということで運動した結果、そういう人たちが一丸となってJリーグチームを誕生させるということで、町の治安もよくなり、一体感も生まれ、市民に夢と希望を与える、そういう結果になりました。ヨーロッパにおいてはスポーツは公共財として考えられているそうです。地域住民も行政も企業も学校もみんなが一体となってその公共財を支え合う、そんな仕組みをこの町田でもぜひつくり上げていきたい。
そこで、もちろん行政の役割は大きいものになります。ですので、最後に市長より再度決意のほどをお聞かせいただければと思います。よろしくお願いいたします。
◎市長(石阪丈一) 先ほどもご答弁申し上げました。FC町田ゼルビアができるだけ早い段階でJリーグに昇格できるように今基本計画の策定に取りかかろうというふうにしております。これからも多くの市民の皆さんの期待にこたえるべく、FC町田ゼルビアのJリーグへの昇格を積極的に支援したい。そしてこの町の活性化、先ほども申しました。スポーツを通じて市民、地域が1つになる、これを実現していきたいと考えております。市議会の皆さんの重ねてのご理解をお願い申し上げます。
◆14番( 新井克尚) ありがとうございます。予算の配分こそが政治であり、そこに主義主張がある。でも、FC町田ゼルビアがJリーグに昇格をすることは、この議場にいる皆さんの総意であると私は確信しております。市民の皆さんとともに夢ある町をつくるためにこれからも全力を尽くしてまいります。一刻も早いJリーグ昇格を目指し、ともに頑張ってまいる決意でございますので、どうぞよろしくお願いします。
以上で一般質問を終わります。ありがとうございました。
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