[平成25年 6月定例会(第2回)-06月28日-08号]
風疹ワクチンについて
◆14番(新井克尚) 第50号議案、平成25年度町田市一般会計補正予算に対する修正案に反対の立場で討論をいたします。
なぜ反対なのか。その理由は、ワクチン自体が不足をしているからであります。厚生労働省健康局結核感染症課長さんから各保健所設置市の衛生主管部長に対して出された協力依頼「風しんの任意の予防接種の取扱いについて」の文書の中には、このMRワクチンの製造販売業者に対して予定前倒しの出荷及び増産の対応をお願いしているところでありますが、現在の接種者数の水準がこのまま続いた場合、今夏以降にMRワクチンが一時的に不足することが懸念される状況となっております。そのため、厚生労働省においては、安定供給のめどがつくまでの間、効果的な先天性風疹症候群の発生の予防及び今後の安定的な定期接種の実施のため、任意の予防接種について、妊婦の周囲の方、及び妊娠希望者または妊娠する可能性の高い方で、抗体価が十分であると確認できた方以外の方が優先して接種を実施できるよう、情報提供と協力依頼を行う予定であり、貴職におかれましてその旨ご承知いただくとともに、周知をお願いしますというのが、ことしの6月14日の文書であります。
無料にした自治体の話、先ほども質疑で出ておりました。想定よりも数が上回っていると答えた自治体が立川市、昭島市、小金井市、日野市、多摩市、板橋区、練馬区、江戸川区と、本当に多くの自治体が答えております。結論からいうと、女性は変化がなかったそうでありますが、無料化したことによって男性は大幅に接種者がふえ、その数は約45%という数がふえたそうであります。町田市で当てはめますと、一般財源は約3倍という額になります。市内の医療機関、先ほど聞いていないという話もありましたが、私は医療機関で既に不足をし始めているという話を伺っております。本人負担をなくすとどうなるのでしょうか。
無料化することによって接種者がふえると、当然ワクチンの不足もふえていきます。この事業の対象者である妊娠を予定されている方、または希望されている方に対する接種も行き届かなくなるだけでなく、先ほど松岡議員の質疑の中にもありました子どもに対する定期接種に対する影響も懸念材料として出てまいります。
命を守る政治なのか、それとも見て見ぬふりをする政治なのか。今回のこの無料化は、そういった想定が全くなされず、本来守らなければいけない方たちにワクチンが行き届かない。これは一体誰のために無料化をするというものなのでしょうか。私は、市民の命を守るために、この本修正案に対して反対をいたします。
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